ご挨拶
このたび、第63回日本神経眼科学会総会を、2025年11月21日(金)から11月22日(土)の2日間にわたり、千里ライフサイエンスセンター(大阪府豊中市)にて開催いたします。日頃のご研究や臨床活動にお忙しい中、ぜひご参加いただき、共に新しい知見や発見を共有する機会とできれば幸いです。
今回のテーマは「神経眼科とサイエンス」です。神経眼科は、視神経や眼球運動、瞳孔などを扱う分野で、単に眼球だけでなく脳とも関わる分野で、両者の理解が非常に重要です。
今回のポスターはそのようなイメージで作成しました。
神経眼科に対する科学的理解を深めるためには、基礎科学と臨床研究の融合が不可欠です。この学会では、そうした視覚に関連したサイエンスの最前線に触れ、実践的な知見を得るとともに、未来の研究や医療の可能性について議論する場としたいと考えております。
プログラムには、宮崎大学眼科の中馬秀樹先生による特別講演や、大阪大学神経内科の奥野龍禎先生の招待講演をはじめ、基礎科学と臨床応用の最先端の知見を深めるシンポジウムを予定しています。今回は、私の専門としているBMI(Brain machine interface)に焦点を当て「BMIと脳科学」(オーガナイザー 不二門尚先生、大阪大学)として、視覚や脳神経などの分野の最前線に触れ、臨床に関するシンポジウムを2つ組みました。一つ目は斜視手術に焦点を当て「神経眼科疾患を斜視手術で治す」(オーガナイザー 木村亜紀子先生、やさしい目のクリニック)といった内容で、斜視手術の大家の先生方にご講演いただく予定です。 二つ目は、「視神経脊髄炎スペクトラム障害・甲状腺眼症に対する生物学的製剤を適切に使うために」(オーガナイザー 石川均先生、北里大学、 植木智志先生、新潟大学)です。
また、一般口演、相談症例にも多種多彩な演題が寄せられ、多様な視点で神経眼科の科学的側面にアプローチしたいと思います。
特に一般口演は皆様の研究や臨床経験を積極的に共有していただき、同じ関心を持つ他の先生方と意見交換を行う貴重な機会です。活発な意見交換により多様な視点からの考察が新しい発見や課題解決への道筋となり、神経眼科の科学的発展につながると考えます。多くの皆様のご発表とご参加をお待ちしております。
皆様とともに未来の神経眼科学とサイエンスを切り拓く有意義な学会にしたいと願い、準備を進めてまいります。
それでは、皆様と大阪でお会いできることを楽しみにしております。
森本 壮
第63回日本神経眼科学会総会 会長
大阪大学大学院 医学系研究科 視覚機能形成学寄附講座