ご挨拶

森景則保(関西医科大学 心臓血管外科学講座 診療教授)

この度、第33回日本血管内治療学会学術総会を、2027年6月18日(金)、19日(土)の2日間、ホテル エルセラーン大阪にて開催させていただくこととなりました。副会長は山口大学脳神経外科の石原秀行先生です。大木隆生理事長をはじめ、理事の皆様や関係各位の温かなご支援、ご指導を賜り厚く御礼申し上げます。
本学会は1995年7月、阪神淡路大震災から半年が経ち、復興の歩みを始めた神戸の地において、初代理事長の岡田昌義先生が「領域の垣根を越えた学び」という大きな志を掲げて第1回学術集会を開催されました。当時、私もその熱気あふれる会場におり、初めて目にする領域をまたいだ議論の場は、大変強く印象に残るものでした。それから四半世紀を超え、本会は大木理事長へとバトンが引き継がれ、脳神経外科、循環器内科、放射線科、心臓血管外科が一つに集い、対話を重ねる唯一無二の場へと発展を遂げてきました。
血管内治療は今、多くの疾患において欠かせない標準的な治療となりました。この成熟した時期だからこそ、あらためて自分たちの足元を見つめ直し、未来へ繋げるためのキーワードとして 『血管内治療の深化と共鳴』をテーマに掲げました。『深化』とは、自らの専門性を真っ直ぐに掘り下げることです。確かなデータに基づき、目の前の患者さんにとっての最善は何かという真実を追求する。そのひたむきな研鑽が、個々の手技を研ぎ澄まし、医療への確固たる信頼を形作っていくものと考えます。一方で、一つの分野を極めることで見える景色に、異なる視点が加わることで、その可能性はさらに豊かに広がります。そんな新しい扉を開く鍵となるのが、『共鳴』ではないでしょうか。領域の壁を越えて、異なる背景を持つ仲間と知恵を出し合う。隣の領域の視点が自分の技術と響き合い、そこから新しい気づきや対話が生まれる。こうした交流の積み重ねこそが、低侵襲治療の進化へと繋がっていくのだと信じています。「他者に学び、共に協力して、低侵襲治療をより良くしていく」 そんなシンプルな願いのもと、本会が、皆様にとって自らの歩みを深めると同時に、温かくも刺激的な場となれば幸いです。
大阪の地で、皆様方の多数のご参加をお待ちしております。

第33回日本血管内治療学会学術総会
会長 森景 則保
関西医科大学 心臓血管外科学講座 診療教授