ご挨拶
この度第56回日本神経眼科学会を担当させて頂くことになりました。神戸での開催は、兵庫医科大学神経眼科治療学教授の三村 治先生主催の第49回(2011年)以来7年ぶり、前身の神経眼科研究会まで遡りますと7回目となります。地方都市での開催としては最多で、連綿と続く神経眼科の歴史を実感します。
今回のテーマは「神経眼科を楽しもう!」です。
とかく、神経眼科はとっつきにくい、治らない疾患ばかりだ、新鮮味がないといったイメージに覆われ、若い先生に敬遠されがちです。次世代への継承を目指すべく、今学会では、徹底的に神経眼科の面白さ、楽しさを追求したいと思っています。
特別講演は「モデルマウスから探るミトコンドリアセントラルドグマの破綻病理」です。演者の筑波大学生命環境系教授の中田和人先生はとても情熱的な先生でご講演内容も素晴らしいだけでなく、お話も大変面白いです。ミトコンドリア遺伝子疾患のメカニズムの解明はここまで進んでいるのかと、皆様驚かれることと思います。
シンポジウム「徹底討論! Visual pathway disorder」では視路疾患の hot topics を熱く discussion して頂く一方、教育セミナー「眼球運動の診療を楽しもう!」では食わず嫌いの眼球運動の見方をわかりやく解説頂きます。神経眼科のアプローチの実際を症例ベースで供覧すべく、「神経眼科東西対抗!」を企画し、名物講師陣の丁々発止のやり取りをご堪能頂きます。「神経眼科検査なんて怖くない!」と言うタイトルで視能訓練士セミナーもご用意しました。ベテラン陣による解説は、視能訓練士だけでなく、医師の皆様にも有意義であること請け合いです。
その他、一般口演、ポスター展示、認定講習会、NOKAP(Neuro-ophthalmology knowledge assessment program)テストも例年通り行います。もちろん、神戸sweets も多数取り揃えております。頭もお腹も一杯にして下さい。
一歩外にでれば、光の祭典ルミナリエに彩られた異国情緒溢れる神戸の街並みをご堪能頂けます。
平成最後の神経眼科学会を光の街、神戸で、心ゆくまでお楽しみ下さい。
第56回日本神経眼科学会総会
会長 中村 誠
神戸大学大学院医学研究科外科医講座眼科学分野