大腿膝窩動脈領域 (femoropopliteal artery: FPA) の血管内治療に、Drug coated balloon (DCB)が2017年に登場してから、はや5年以上が経過しました。この5年の間に、FPA領域の治療は、ステントからDCBに大きくシフトしました。諸外国と異なり、ベイルアウトステントが保険診療の中で認められていない日本で、DCBを用いたLeaving nothing behind strategyがどの程度普及するだろうか、と考えておりましたが、蓋を開けてみると、FPA領域の実に60%でDCBが使用され(2022年のCVIT J-EVTデータベースより) 、ベイルアウトステント率も一桁%以下に留まるという、世界屈指のDCB大国になっています。

現状、日本の市場では3つのDCB（Lutonix, IN.PACT、 そしてRanger）が販売されています。一言にDCBと言っても、そのプラットフォームのバルーン、パクリタキセルの搭載量、薬剤をコーティングするための担体（excipient) はそれぞれ異なっており、日常診療の中で明確に使い分けられています。しかしながら、その使い分けや使用成績に関して、まとめて学ぶ機会は少なく、より効果的なDCBの使い分けははっきりとしていません。そこで今回、実際に販売されているそれぞれのDCBのエビデンスと、どのようなところで（状況で）治療成績を発揮することができるかをまとめて学べるウェビナーを企画させて頂きました。それぞれの企業一押しの演者に、それぞれのDCBの「推しポイント」を紹介していただきます。また、中村正人先生を座長としてお迎えし、エキサイトしがちな議論を、名行司として捌いて頂く予定です。

また、すでに治験を終えてこれから登場してくる可能性が高い、4つの新DCBに関しても簡単にレクチャーをさせていただきます。これからのDCBは、高容量が主体か、低容量にも良さがあるか、そして今後登場してくる可能性が高い、シロリムスDCBの効果なども含めて、このウェビナーを通じて学んでいただければと思います。

多数のご視聴をお待ちいたしております。

「最近話題のCLTI補助療法レオカーナって、どんな足に効果があるの？」
そんな疑問に、CLTI治療のエキスパート先生が、レオカーナの効く足・効かない足について討論する90分セミナーです。
是非、ご視聴ご検討ください。多数のご参加をお待ちいたしております。