会長挨拶

このたび、第35回日本循環制御医学会総会を主催させていただきますことをたいへん光栄に存じます。今回は2014年7月4日(金)・5日(土)の2日間にわたり、福岡市の九州大学医学部百年講堂で開催いたします。

日本循環制御医学会は、細胞から全身における循環調節機構を理解し制御するために適切な治療を考えることを目的として1980年に発足しました。医学の進歩により、遺伝子・分子生物学的手法を駆使した基礎研究が発展し、そこから得られた情報をもとに臓器から全身におけるマクロの生理学へいかに統合させるかが重要になってきています。その枠組みを形成し、どのような異常が病気をもたらしているのかを理解し、それらを踏まえた優れた臨床研究への展開が期待されています。その時代の幕開けを象徴するがごとく、循環器疾患が、心臓や血管だけでない脳・腎臓・肺・内分泌臓器・消化器など多臓器間の連関異常によるものであるという概念が昨今提唱されており、臓器間情報ネットワークにおける循環制御異常が新たな治療標的として脚光を浴びています。まさに、叡智と先端科学技術を結集する時代へ入っています。

このような背景を踏まえ、本総会では、「臓器間情報ネットワークの理解と介入による循環制御」をテーマとして、麻酔科学・集中治療医学・循環器内科学・心臓血管外科学・生理学・薬理学の基礎から臨床に携わる医師を中心に基礎研究からデバイス治療まで幅広く議論を展開が行えるようプログラムを構成いたしました。海外演者としては話題の腎神経アブレーションを開発したMurray Esler博士をお招きします。臓器連関に関してはまさに自身が中心となりオリジナリティーを持った研究を展開している医学研究者にシンポジストしてお話しいただきます。重症心不全治療に関しては補助人工心臓の進歩に関して新たに見えてきた課題と期待について心臓外科・内科のエキスパートからお話しいただき議論する機会を提供いたします。特別講演では荒川 規矩男先生、今泉 勉先生をお招きし医師が医学研究に携わることの意義や歴史についてお話しいただけることになっています。教育講演では肺高血圧症、大動脈ステント術中管理についてご講演いただきます。

おかげさまで、全国から過去最高の67題の演題応募をいただきました。一般演題に加えて、Case Report、ポスターセッションなど、今回初企画のセッションでご発表頂く機会を設けることができましたので、皆さんとの活発な議論が十分に展開できるのではないかと、大変期待いたしております。

7月は博多祇園山笠で福岡の街全体がもっとも活気づいています。そのエネルギーを分かち合い、循環制御の新たなステージに進みたいと思います。

多くの皆様にご参加いただきますよう心よりお待ち申し上げております。

ページの先頭に戻る